
山葡萄籠について
About Wild Grape Basket
山深く自生する山ぶどうの蔓より編み込まれる山ぶどうかごバッグは使い込む程に艶やかに、深い色合いを増して美しく表情を変えていきます。
職人の確かな手で、数百種類を超える編み模様から作り出されるかごバッグは、季節やシーンを問わず使える汎用性と末永くお使いいただける耐久性を併せ持っております。
CHAPTER-01
魅力
Features

全てが天然素材
山葡萄の蔓で作る籠
一年の内、6月~7月頃に山ぶどうは成長期を迎え表皮が剥がれやすくなります。
それ以外の時期は表皮の質が悪く、かご作りに使うことができない為、極めてわずかな期間で先一年分を採取する。そんな稀少素材です。
繊細な技術でのみ
生まれる美しい編み模様
編み込みの技術の起源は縄文時代にまで遡ります。そこから発展を繰り返し、受け継がれた技法は、熟練の職人の手によって再現され、新しい時代へと紡がれて行きます。
堅く丈夫な素材への理解と経験によって編み込まれる模様は目を見張るほどに美しく、見る者を魅了します。


変化を愉しみながら
大切に育てる籠
山ぶどうは使い込むほどに使い手の手の脂を吸収し艶やかな、深い飴色に変化していきます。長くご愛用いただくことでしなやかさも増し、自分だけの唯一無二のバッグに育てることができます。
作ること、使うこと
それは自然を守ること
山ぶどうは自らの成長のため、日光を求めて他の木々に巻きつき上へ上へと成長する蔓性植物です。その驚異的な生命力は巻きついた木々を倒し、枯らしてしまう程です。私たち人間が定期的に観察し伐採をすることで森は守られていくのです。


CHAPTER-02
籠ができるまで
About Craft

採取
Harvesting

ヒゴづくり
Processing

籠づくり
Weaving
上質な山ぶどうかごバッグは、質の良い天然素材と高度な職人の技術によって生み出されます。職人自ら山に入り、上質な素材を見極めながら採取し、持ち帰った素材の加工の全工程を一貫して行なっております。
CHAPTER-01
採取
Harvesting

一年のうちのわずか2~3週間の梅雨の時期、山ぶどうの表皮はかご作りに最適な状態になり、採取の時期を迎えます。私たちは山深くに入り、木々をかき分け、道なき道を進みながら、時には熊や鹿などの野生動物の痕跡をすり抜け、より上質な表皮を求めて深山を歩き回ります。
伐採する際は、むやみに根元から切り倒すのではなく、10メートル以上の高さに上り、他の木に絡みついた山ぶどうの蔓を丁寧にほぐしながらなるべく上部で切る様にしています。また、山ぶどうの蔓の太さにも一定の基準を設け、基準に満たないものは伐採せず、次年度以降に先送りにすることによって山ぶどうの乱獲にならないように取り組んでいます。
この時期の山ぶどうの蔓は、何層にも重なった硬い表皮が柔らかくなり、薄く裂けやすい皮を取ることができ、その皮が我々が製作する山ぶどうかごバッグの原料となります。



CHAPTER-02
ヒゴづくり
Processing

山ぶどうかごバッグを作る中で最も重要な作業が「ヒゴ作り」です。
切り出したままの山葡萄の表皮は、厚みや太さがバラバラで、曲がっていたり節があったり自然の力強さがそのまま残っています。山ぶどうの力強さはそのままに、厚みや太さ、柔らかさを均一にする作業こそ、その後のかご作りを大きく左右する最も重要かつ高度な技術が要求される工程です。


CHAPTER-03
籠づくり
Weaving

均一な厚みや太さ、柔らかさに揃えられたヒゴを縦横に折り重ね、底部から編み込みが始まります。
編み込みは古くは縄文時代から伝わり、パターンは数百種類上あります。編み込みの組み合わせや、木型の形状に合わせて丁寧に編み込むことでかごバッグのデザインを表現していきます。
乾燥させたヒゴを水に漬けて柔らかくし、編み込んで乾燥させる工程を一本一本丁寧に繰り返して進めていく事で、時間をかけて皆様に愛される、丈夫でしなやかな山ぶどうかごバッグを製作しています。



