蔓の採取

籠の素材となる山葡萄は国内でも限られた場所にしか生長しません。

また、採取できる期間は一年のうちのわずか2〜3週間。この期間を逃すと蔓はあっても籠作りに適した皮でなくなるため、採取も無駄になります。

山葡萄籠に仕様する蔓の表皮は

場所、時期ともに限られているので大変貴重な素材です。

今年も今年分の採取の為に山に入って採取に行きました。

今年は例年にも増して全国各地で熊の出没のニュースが取り沙汰されています。

私たちが採取に入る山のすぐ近くでも目撃情報があり、

いつ遭遇するかもわからないので常に緊張感を持って山に入ります。

今回の採取ポイントとなる場所は実は昨年に見つけました。

昨年のうちに採取も可能な太さの蔓でしたが、昨年はすでに十分な量を採取できたため

今年に採取した方が良かろうと一年間寝かすことにしていたポイントです。

ポイントへ向かう道はこれといってなく、獣道ならまだ良い方で、

茂みを掻き分けながらひたすら道なき道を進みます。

時にはこんな急斜面をロープを使って

降りたり、登ったりもします。

滑落などの危険、獣との遭遇の危険など

山葡萄の採取は文字通り、命懸けの作業ですが これらを乗り越えて採取する国産の山葡萄の蔓は本当に良質なものです。